【2026年】年末調整はここが変わる!基礎控除の引き上げと「103万円の壁」の変更点をわかりやすく解説

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毎年秋から冬にかけて行われる年末調整ですが、2026年(令和8年)分は税制改正の影響で例年と異なるポイントがあります。基礎控除や給与所得控除の引き上げ、いわゆる「103万円の壁」の見直しなど、給与を受け取るすべての方に関わる変更が予定されています。本記事では、2026年分の年末調整で押さえておきたい変更点を、制度の基本からわかりやすく整理します。なお、税制改正の詳細は法令・国税庁の通達等で確定するため、本記事の内容は2026年8月時点で判明している情報をもとにした目安としてご覧ください。

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年末調整とは何かをおさらい

年末調整の基本的な仕組み

年末調整とは、毎月の給与から源泉徴収されている所得税額と、1年間の給与総額をもとに計算した本来の所得税額との差額を、年末に精算する手続きです。生命保険料控除や扶養控除など、年の途中では反映しきれない控除を年末にまとめて適用することで、多くの給与所得者は確定申告をせずに済む仕組みになっています。

年末調整の対象となるのは、原則としてその会社に扶養控除等申告書を提出している従業員です。年の途中で入社・退職した方や、複数の会社から給与を受け取っている方など、状況によっては年末調整だけでなく確定申告が必要になるケースもあるため、自分がどちらに該当するのかを把握しておくことも大切です。

なぜ2026年分は注意が必要なのか

令和8年度税制改正により、所得税の基礎控除や給与所得控除の額が見直されました。これにより、年末調整で計算する控除額や、扶養親族の判定基準となる所得の基準額も変わります。制度が変わる年は担当者・従業員双方が誤解しやすいため、早めに内容を把握しておくことが大切です。

特に、前年までの年末調整資料や社内マニュアルをそのまま使い回してしまうと、控除額の計算を誤ってしまうおそれがあります。国税庁が公表する最新の資料やパンフレットを確認し、改正内容を反映した形で年末調整の準備を進めることが求められます。

基礎控除・給与所得控除はどう変わるのか

基礎控除額の引き上げ

2026年分から、基礎控除の本則額が58万円から62万円に引き上げられます。さらに、合計所得金額が655万円以下の方については、所得水準に応じた上乗せ(特例)が設けられており、合計所得金額が489万円以下の場合は基礎控除額が最大104万円程度になるとされています。所得が高くなるほど上乗せ額は逓減する仕組みです。

給与所得控除の最低保障額も引き上げ

給与収入から差し引かれる給与所得控除についても、最低保障額が引き上げられます。国税庁の資料によれば、本則で65万円から69万円への引き上げが恒久的な措置として行われ、令和8年分・9年分についてはさらに時限的な上乗せがある見込みです。

「103万円の壁」は「123万円」へ

基礎控除と給与所得控除の引き上げにより、給与収入のみの方が所得税の負担が生じ始める境目、いわゆる「103万円の壁」は「123万円」程度に引き上げられます。あわせて、家族の扶養に入りながら働く際に意識されてきた収入基準も見直され、扶養控除の対象となる基準額も引き上げられる見込みです。細かな金額は世帯の状況や適用される特例により異なるため、目安として捉えてください。

この見直しにより、学生アルバイトやパートで働く方が、これまでより多くの収入を得ても所得税が生じにくくなる、あるいは親や配偶者の扶養から外れにくくなるといった変化が生じます。ただし、社会保険上の「壁」(106万円・130万円など)は別の制度であり、今回の税制改正だけで社会保険の加入義務がなくなるわけではないため、税金の壁と社会保険の壁を混同しないよう注意が必要です。

実務で気をつけたいポイント

月々の源泉徴収税額表への反映時期

今回の改正内容が毎月の給与計算(源泉徴収)に反映されるのは、令和9年(2027年)1月支給分以降とされています。つまり2026年中の毎月の給与では、これまでの税額表に基づいて源泉徴収が行われ、改正後の控除額を踏まえた精算は2026年12月の年末調整でまとめて行われる形になります。この時期のズレを理解しておかないと、「なぜ年末調整で還付額が例年と違うのか」といった疑問が生じやすくなります。

従業員からすると、2026年中の給与明細の天引き額は例年と大きく変わらないように見えても、年末調整の結果として還付額が増える、という形で改正の影響を実感することになります。事前にその旨を周知しておくと、年末調整後の問い合わせを減らすことにつながります。

扶養控除等申告書の記載内容の確認

扶養親族の所得要件が変わることで、これまで扶養控除の対象外だった家族が新たに対象になるケースも考えられます。年末調整に向けて配布する扶養控除等申告書の記載内容を、改正後の基準にあわせて従業員に確認してもらう案内が必要になるでしょう。

特にアルバイトをしている大学生の子どもがいる従業員などは、扶養控除の対象となる基準額が変わることで、これまで対象外だった子どもが新たに扶養控除の対象になる可能性があります。申告書の記載内容を見直すよう、早めにアナウンスしておくと申告漏れを防げます。

配偶者控除・配偶者特別控除への影響

配偶者の年収基準についても、基礎控除や給与所得控除の見直しにあわせて変更される可能性があります。配偶者控除・配偶者特別控除の適用を受けている、あるいは受けようとしている従業員がいる場合は、最新の基準を確認しながら案内することが望まれます。

配偶者の収入が基準額の近くにある家庭では、働き方を調整するかどうかの判断にも影響します。従業員から相談を受けた際に、最新の制度内容を踏まえて説明できるよう、担当者自身も改正内容を正確に理解しておくことが求められます。

会社側・従業員側それぞれが準備しておきたいこと

経理・労務担当者が確認すべきこと

給与計算システムやソフトウェアが改正内容に対応しているか、年末調整に使用する申告書の様式が最新版になっているかを確認しておきましょう。あわせて、従業員向けの説明資料を用意しておくと、問い合わせ対応の負担を減らせます。

外部の給与計算ソフトやクラウドサービスを利用している場合は、ベンダー側のアップデート時期や対応状況もあわせて確認しておくと安心です。年末調整の繁忙期に入ってから慌てないよう、早めにスケジュールを組んでおくことをおすすめします。

従業員として意識しておきたいこと

配偶者控除やご自身の扶養に関わる収入基準が変わる可能性があるため、年収の見込みが基準の近くにある方は、最新の情報を確認しておくと安心です。不明な点があれば、勤務先の年末調整担当者や税務署、税理士に相談することをおすすめします。

まとめ

2026年分の年末調整は、基礎控除・給与所得控除の引き上げにより、いわゆる「103万円の壁」が「123万円」程度へと変わるなど、例年と異なるポイントが多くあります。毎月の源泉徴収への反映は2027年1月以降となるため、2026年12月の年末調整でまとめて精算が行われる点も押さえておきたいところです。制度の詳細は今後の国税庁の通達等で確定していくため、最新の公式情報を確認しながら、余裕をもって準備を進めましょう。経理・労務の担当者は申告書様式やシステムの対応状況を早めに確認し、従業員は自身やご家族の控除額に変化がないか、年末調整の案内をよく確認したうえで手続きを進めることが大切です。

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