公認会計士試験は、税理士試験や社労士試験とは異なり、短答式試験と論文式試験という2段階の選抜方式が採用されています。初めて公認会計士試験を知る方に向けて、その基本的な仕組みを整理します。他の資格試験とは異なる独特の制度設計になっているため、まずは全体像を正確に把握することが学習計画を立てる第一歩になります。
短答式試験は論文式試験への「関門」
公認会計士試験ではまず短答式試験(マークシート形式)が実施され、これに合格した者だけが論文式試験に進むことができます。短答式試験は財務会計論、管理会計論、監査論、企業法の4科目で構成され、基礎的な知識を幅広く問う内容とされています。短答式試験に合格すると、一定期間はその合格が有効とされ、その間は短答式試験が免除される仕組みがあります。短答式試験の合格率は決して高くないとされており、まずはこの関門を突破することが最初の大きな目標となります。
| 試験段階 | 主な特徴 |
| 短答式試験 | マークシート形式。財務会計論・管理会計論・監査論・企業法の4科目 |
| 論文式試験 | 記述式。短答式の科目に加え租税法・選択科目(経営学等)が追加される |
短答式と論文式では問われる力の性質が異なるため、短答式に合格したからといって論文式対策を後回しにせず、早い段階から記述形式の演習に取り組んでおくことが望まれます。
論文式試験は記述式でより専門的な内容を問う
論文式試験は記述式で実施され、短答式試験の科目に加えて租税法、さらに経営学・経済学・民法・統計学から1科目を選択する選択科目が加わります。論文式試験は、単なる知識の暗記だけでなく、会計や監査の考え方を論理的に説明する力が求められる点が特徴です。論文式試験に不合格でも、一定の成績を収めた科目については翌年以降の試験で科目免除が認められる制度があります。選択科目は自分の得意分野や将来のキャリアを見据えて選ぶ受験生が多く、早めに検討しておくことが望まれます。
よくある質問
Q. 短答式試験に合格すれば公認会計士になれるか。
A. 短答式試験の合格は論文式試験に進むための条件にすぎません。公認会計士になるには論文式試験への合格に加え、実務経験(業務補助等)や修了考査の合格など、さらに複数の要件を満たす必要があります。
Q. 短答式試験の合格はどのくらいの期間有効か。
A. 短答式試験に合格すると、一定期間、短答式試験が免除される制度があります。正確な期間や条件は、公認会計士・監査審査会の最新の公式発表で確認することをお勧めします。
Q. 論文式試験は一度に全科目合格する必要があるか。
A. 論文式試験には科目ごとの成績を踏まえた免除制度が設けられており、必ずしも一度で全科目に合格する必要はありません。詳細は公式の受験案内で確認してください。この仕組みを理解しておくことで、不合格になった際の次年度の対策方針も立てやすくなります。
まとめ
試験制度の全体像を踏まえた上で、公認会計士登録に必要な実務経験(業務補助等)についても確認しておくと、合格後の流れがイメージしやすくなります。詳しくは別記事「公認会計士の「業務補助等」とは?登録に必要な実務経験の考え方」をご覧ください。

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