ここでは、有形固定資産に関する簿記の基本的な仕訳処理について日商簿記3級出題範囲をもとにご紹介したいと思います。
有形固定資産とは
有形固定資産とは、建物や機械装置、車両運搬具や土地など、会社が活動するために長期にわたって使用することを目的とする、形のある資産をいいます。
~有形固定資産の具体例~
建物 | 店舗や事務所 |
機械装置 | 工場などで使う機械 |
構築物 | 看板、駐車場のアスファルト |
車両運搬具 | 営業用の車両、商品の配送用トラック |
土地 | 店舗や事務所などの土地 |
有形固定資産を取得したときの仕訳
有形固定資産を取得したときは、有形固定資産の具体例でご紹介した、「建物(資産)」、「機械装置(資産)」「土地(資産)」などの勘定科目を使用します。
さて、ここで考えて欲しいのですが、例えば機械装置を購入したとします。とても大きな機械装置なので現地の工場で組立作業と設置作業、そして試運転をしてもらったとします。これらの組立作業などは、どのように仕訳するのでしょうか?
結論から申し上げますと、使用するまでに要した費用は購入代価に含めることとなります。
簿記の世界では、有形固定資産を取得するために支払った金額を「取得原価」といい、機械装置の本体部分を「購入代価」といい、使用するまでに要した費用を「付随費用」といいます。
有形固定資産の「取得原価」=「購入代価」+「付随費用」
例)土地を1,000円で購入し、仲介手数料50円と合わせて小切手を振り出して支払った。
土地 1,050 / 当座預金 1,050
*仲介手数料は使用するまでに要した費用である「付随費用」に該当するため、取得代価に含める!
+α!この「付随費用」を購入代価に含めるという考え方は、「商品」を仕入れた時や「有価証券」を取得した時も同様の考え方をします!
有形固定資産を取得した時の仕訳問題
次の取引について仕訳をしてみましょう!
使用する勘定科目「土地、建物、機械装置、備品、現金、当座預金」
問1
当社は、土地を1,000円で購入し、代金は小切手を振り出した。
土地 1,000 / 当座預金 1,000
問2
当社は、機械装置を500円で購入し、設置費用50円と一緒に現金で支払った。
機械装置 550 / 現金 550
問3
当社は、備品を1,000円で購入し小切手を振り出した。なお、組立費用500円については現金で支払った。
備品 1,500 / 当座預金 1,000
ああああああああああ 現金 500
「付随費用」を購入代価に含めるという考え方は、他の分野でもよく出てきます!
しっかり覚えておきましょう!
さて、有形固定資産に関係する論点は、取得時だけではありません。「減価償却」「売却」「廃棄」など論点がたくさんあります。下記の記事にこれらの論点をご紹介しておりますので、ぜひ読んでみてください!
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