税理士試験の税法科目のうち、相続税法と消費税法はどちらも人気が高く、実務との関連性も強い科目です。一方で、どちらを先に学ぶべきかで悩む受験生は少なくありません。大手予備校が示す学習時間の目安や科目の特徴を参考に、自分に合った選び方を考えてみましょう。
学習ボリュームの違い
大手予備校(TAC)が示す標準学習時間の目安では、相続税法はおよそ450時間、消費税法はおよそ350時間とされています。相続税法は相続税と贈与税を扱う「一税法二税目」で範囲が広く、財産評価の計算が中心となるため対策の方向性は立てやすいとされます。消費税法は取引ごとの課税・非課税の判定が要となり、理論・計算とも実務に直結する内容が多いのが特徴です。これらの数値は年度や予備校によって変動する目安であり、正式な統計ではない点に注意してください。学習時間の目安はあくまで平均的な受験生を想定したものであり、簿記論・財務諸表論の学習経験の有無によって、実際にかかる時間は前後することも踏まえておくとよいでしょう。
| 項目 | 相続税法 | 消費税法 |
| 学習時間の目安 | 約450時間(予備校目安) | 約350時間(予備校目安) |
| 出題の中心 | 財産評価・相続税と贈与税の計算 | 取引の課否判定・仕入税額控除 |
| 受験者数の傾向 | 消費税法より少なめ | 税法科目の中でも受験者数が多い |
受験者数の傾向と選び方の考え方
予備校の集計によると、消費税法は税法科目の中でも受験者数が多く、相続税法はそれよりも少ない傾向にあるとされています。受験者数の多さは母集団の実力層が厚いことも意味するため、単純に「受験者数が多い=簡単」とは言えません。相続税専門や資産税分野に強みを持ちたい方は相続税法、日々の税務相談で消費税の判定に関わることが多い方は消費税法を優先するなど、将来携わりたい業務内容から逆算して選ぶ受験生も多いようです。すでに法人税法や所得税法を学習している場合は、消費税の判定が実務でも頻繁に登場するため、消費税法から着手すると理解が進みやすいという声もあります。
よくある質問
Q. 相続税法と消費税法を同じ年に両方受験することはできるか。
A. 制度上は複数科目を同一年度に受験することは可能ですが、いずれも学習ボリュームが大きい科目のため、実務や他の学習との両立を踏まえて無理のない計画を立てることが重要です。
Q. 実務で使う機会が多いのはどちらか。
A. 消費税は日常的な取引判定に関わるため触れる機会が多く、相続税法は資産税・相続案件を扱う事務所で特に重要になります。将来関わりたい業務分野によって優先度は変わります。
Q. 学習時間の目安はどの受験生にもあてはまるか。
A. 予備校が示す時間はあくまで目安であり、簿記論・財務諸表論の学習経験や実務経験の有無によって必要な時間は変わります。自分の状況に応じて計画を調整することが大切です。
まとめ
科目選びと合わせて、税理士を目指す上でシンボルとなる税理士バッジについても知っておくと、資格取得後のイメージがより具体的になります。詳しくは別記事「税理士バッジのデザインに込められた意味とは?日本税理士会連合会の公式説明を解説」をご覧ください。

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