【令和8年分】年末調整はここが変わる|基礎控除引き上げ・給与所得控除拡充のポイントをわかりやすく解説

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毎年秋から冬にかけて多くの企業で行われる年末調整。令和8年分(2026年分)の年末調整では、基礎控除や給与所得控除の見直しなど、実務に影響する変更がいくつか予定されています。本記事では、令和8年分の年末調整で押さえておきたい変更点を整理し、企業の担当者や個人事業主が事前に確認しておきたいポイントを解説します。制度の詳細は税制改正の内容や今後公表される通達等により変わる可能性があるため、目安としてご覧いただき、最終的には国税庁の公式情報もあわせてご確認ください。

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そもそも年末調整とは

年末調整の目的

会社員などの給与所得者は、毎月の給与から所得税があらかじめ差し引かれています(源泉徴収)。しかし、この源泉徴収額は概算にすぎず、生命保険料控除や扶養控除など、個々人の事情を反映した正確な税額とは一致しません。そこで、1年間の給与総額が確定する年末に、正しい所得税額を計算し直し、天引きしすぎていた分を還付したり、不足分を追加で徴収したりする手続きが年末調整です。

基礎控除・給与所得控除とは何か

基礎控除とは、所得の種類にかかわらず、原則としてすべての納税者に一律で適用される所得控除です。給与所得控除は、給与所得者について、会社員としての必要経費に相当するものとして、給与収入から一定額を差し引く仕組みです。どちらも、所得税を計算するもとになる「課税所得」を少なくする効果があり、控除額が大きくなるほど税負担は軽くなります。今回の改正では、この2つの控除額がそれぞれ見直されることになります。

令和8年分の年末調整、主な変更点

基礎控除の引き上げ

令和8年分の所得税から、基礎控除の額が見直されます。合計所得金額が2,350万円以下の方については、基礎控除がこれまでより引き上げられる方向で改正が行われており、あわせて令和8年分・令和9年分に限り上乗せの特例が設けられる予定です。所得水準によって控除額が変わる仕組みのため、対象者ごとに適用される金額を確認する必要があります。

給与所得控除の見直し

給与所得控除についても、最低保障額が引き上げられる見直しが行われます。これにより、給与収入が一定水準以下の方を中心に、課税所得が少なくなる効果が見込まれます。いわゆる「103万円の壁」「178万円の壁」といった呼び方で報道されることもありますが、正式な制度上の名称ではないため、実務では基礎控除・給与所得控除それぞれの改正内容を正確に確認することが大切です。

扶養親族等の所得要件の緩和

扶養控除や配偶者控除などの対象となる親族の所得要件についても、見直しが行われる予定です。扶養親族として認められる所得の上限が引き上げられることで、これまで扶養から外れていたパート収入等がある親族が、新たに扶養控除の対象になるケースも考えられます。

定額減税は令和8年分では実施されない

令和6年分の所得税で実施された定額減税(1人あたり所得税3万円・住民税1万円)は、令和6年分限りの措置として終了しています。令和8年分の年末調整においては、定額減税に関する処理は発生しません。過去の年末調整の記憶から「今年も定額減税があるのでは」と誤解しないよう、担当者間で認識をそろえておくとよいでしょう。

企業の年末調整実務で確認しておきたいこと

申告書様式・システムの更新確認

基礎控除や給与所得控除の見直しに伴い、年末調整で使用する申告書の様式や、給与計算システムの控除額テーブルが更新される見込みです。自社で使用している給与計算ソフトや年末調整システムが最新の制度に対応しているか、早めにベンダーへ確認しておくことをおすすめします。

従業員への周知

基礎控除や給与所得控除の見直しは、多くの従業員にとって手取りや還付額に影響する話題です。制度の変更内容について、社内向けにわかりやすい案内を用意しておくと、年末調整の時期に寄せられる質問への対応もスムーズになります。

適用時期の確認

今回の見直しは、原則として2026年12月1日に施行され、令和8年12月の年末調整から反映される見込みとされています。ただし、適用時期や細部の取り扱いは今後の政令・通達等で確定する部分もあるため、直前になって慌てないよう、国税庁からの公式な案内を継続してチェックしておくことが重要です。

年末調整の基本的な流れ

従業員側の手続き

年末調整では、勤務先から配布される「扶養控除等申告書」「基礎控除申告書」「保険料控除申告書」などの書類に、扶養家族の状況や、支払った生命保険料・地震保険料、iDeCo(個人型確定拠出年金)の掛金などを記入し、必要な証明書類を添えて勤務先に提出します。記入内容に誤りがあると、控除が正しく適用されなかったり、追加の確認作業が発生したりすることがあるため、余裕を持って準備しておくことが大切です。

企業側の手続き

企業(給与支払者)は、従業員から提出された申告書をもとに、1年間の給与総額と源泉徴収税額を集計し、各種控除を適用したうえで正しい年税額を計算します。源泉徴収していた税額との差額を、12月または翌年1月の給与で従業員に還付・追加徴収し、あわせて源泉徴収票の作成や、市区町村への給与支払報告書の提出、税務署への法定調書の提出といった事務を進めていきます。

個人事業主・フリーランスへの影響

給与所得者でなくても、基礎控除の引き上げは所得税の計算全体に影響します。事業所得や不動産所得がある方も、確定申告の際に基礎控除額が変わる点を踏まえて、納税額の見込みを立て直しておくとよいでしょう。特に、予定納税を行っている個人事業主の方は、控除額の変更が年間の納税スケジュールに与える影響についても確認しておくことをおすすめします。

よくある質問

Q1. 基礎控除はいくらになりますか?

所得水準によって適用される控除額が異なり、令和8年分・令和9年分は上乗せの特例も予定されています。具体的な金額は国税庁が公表する最新の情報でご確認ください。

Q2. 年末調整の書類の書き方は変わりますか?

控除額の見直しに伴い、申告書の記載内容や様式が一部更新される可能性があります。勤務先から配布される最新の様式・記載要領に沿って記入してください。

Q3. 令和7年分以前の年末調整とは何が違いますか?

基礎控除・給与所得控除の額や、扶養親族の所得要件の基準が変わる点が主な違いです。過去の年末調整の感覚のまま処理すると誤りが生じる可能性があるため、最新の制度内容を確認しながら進めることが大切です。

Q4. 中途採用や年の途中で入社した従業員も年末調整の対象になりますか?

その年の年末時点で自社に在籍している従業員であれば、原則として年末調整の対象になります。前職がある場合は、前の勤務先が発行した源泉徴収票の提出を受け、前職分の給与・源泉徴収税額もあわせて年税額を計算する必要があるため、早めに書類の提出を依頼しておくとよいでしょう。

まとめ

令和8年分の年末調整では、基礎控除の引き上げや給与所得控除の見直し、扶養親族等の所得要件の緩和など、多くの方に影響する変更が予定されています。一方で、定額減税のように令和8年分では実施されない制度もあるため、混同しないよう注意が必要です。制度の詳細や適用時期は今後の公式発表により確定していく部分もあるため、国税庁の最新情報を確認しながら、余裕を持って年末調整の準備を進めていきましょう。

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