個人向け国債は、国が発行する債券で、元本割れのリスクが低い安全性の高い金融商品として知られています。「利子にはどんな税金がかかるのか」「確定申告は必要なのか」といった点について、この記事では個人向け国債の税金の仕組みを整理します。
個人向け国債とはどのような商品か
変動10年・固定5年・固定3年の3種類
個人向け国債には、金利が半年ごとに見直される「変動10年」、満期まで金利が変わらない「固定5年」「固定3年」の3種類があります。いずれも購入から1年経過すれば中途換金が可能で、元本割れしない仕組みになっています(直近2回分の利子相当額が差し引かれる中途換金調整額はあります)。
最低金利保証がある
個人向け国債には、年率0.05%の最低金利保証が設けられており、市場金利が大きく低下した局面でも、一定水準の利子を受け取れる仕組みになっています。
利子にかかる税金の仕組み
利子所得として源泉分離課税の対象
個人向け国債の利子は「利子所得」に区分され、支払いの際に20.315%(所得税・住民税・復興特別所得税の合計)の税率で源泉徴収される「源泉分離課税」の対象です。
源泉徴収だけで課税関係が完結する
源泉分離課税は、支払いの時点で税金が天引きされ、それだけで納税が完結する仕組みです。株式の配当金のように、確定申告で課税方式を選択する余地はなく、原則として確定申告は不要です。
個人向け国債投資で押さえておきたいポイント
他の所得と損益通算はできない
源泉分離課税が適用される個人向け国債の利子は、他の金融商品の損失と損益通算することができません。安全性は高い一方、税制上のメリットを積極的に活かす商品ではないという特徴も理解しておくとよいでしょう。
NISA口座の対象にはならない
個人向け国債は、新NISAのつみたて投資枠・成長投資枠のいずれの対象商品にもなっていません。非課税での運用を考えている場合は、NISA対象の投資信託など、他の商品とあわせて資産配分を検討する必要があります。
よくある質問
Q. 中途換金すると税金は変わりますか?
中途換金の際に差し引かれる中途換金調整額は、すでに受け取った利子の一部を返還する性質のものであり、利子所得の課税関係そのものが変わるわけではありません。
Q. 個人向け国債の利子は確定申告した方が得なケースもありますか?
個人向け国債の利子は源泉分離課税のため、確定申告をしても控除を追加で受けられる仕組みはなく、基本的に確定申告のメリットはありません。
まとめ
個人向け国債の利子は、源泉分離課税の対象となり、支払い時に20.315%が源泉徴収されるため、原則として確定申告は不要です。損益通算ができない点や、NISAの対象外である点など、税制上のメリットは限定的ですが、元本割れしにくい安全性の高さが特徴の商品です。自分のリスク許容度に応じて、他の金融商品とのバランスを考えるとよいでしょう。

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