株式を相続した場合の相続税評価と取得費の引き継ぎ

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投資をしていた家族が亡くなり、上場株式を相続することになったとき、「相続税はどう計算されるのか」「相続した株式を売却したときの税金はどうなるのか」といった疑問を持つ方は多いのではないでしょうか。この記事では、上場株式を相続した場合の相続税評価と、売却時の取得費の考え方を整理します。

上場株式の相続税評価額の考え方

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4つの価格のうち最も低い価格で評価

上場株式の相続税評価額は、(1)亡くなった日の終値、(2)亡くなった月の毎日の終値の平均額、(3)亡くなった前月の毎日の終値の平均額、(4)亡くなった前々月の毎日の終値の平均額、のうち最も低い価格を用いて評価するのが原則です。

評価額は相続税の計算のベースになる

この評価額をもとに、他の相続財産とあわせて相続税の計算が行われます。株価が大きく変動している時期に相続が発生した場合は、評価額の計算を誤らないよう、慎重に確認することが大切です。

相続した株式を売却するときの税金

取得費は亡くなった方の取得費を引き継ぐ

相続した株式を売却した場合の譲渡所得を計算する際、取得費は相続税評価額ではなく、亡くなった方(被相続人)がその株式を購入したときの取得費(取得価額)をそのまま引き継ぐのが原則です。取得費が分からない場合は、売却代金の5%を取得費とみなす「概算取得費」を使うこともできます。

取得費が分かる書類を早めに探しておく

被相続人の取得費が分かる書類(取引報告書や取得時の契約書など)が見つからない場合、概算取得費(売却代金の5%)を用いることになり、実際の取得費より低く計算され、結果として税負担が重くなる可能性があります。相続が発生したら、証券会社に取引履歴の開示を依頼するなど、早めに取得費を確認しておくことをおすすめします。

相続税の取得費加算の特例

相続税を取得費に加算できる特例がある

相続により取得した株式を、相続税の申告期限から一定期間内に売却した場合、その株式にかかった相続税相当額を取得費に加算できる特例(取得費加算の特例)があります。この特例を活用すると、譲渡所得の計算上の税負担を軽減できる場合があります。

適用には期限があるため早めの確認を

取得費加算の特例には、相続税の申告期限の翌日から3年以内に売却する必要があるなど、適用のための期限や要件が設けられています。相続した株式の売却を検討している場合は、早い段階で税理士に相談し、特例を活用できるかどうか確認するとよいでしょう。

よくある質問

Q. 相続した株式をそのまま保有し続けることもできますか?

はい。相続税の申告・納付さえ済ませれば、株式をすぐに売却する必要はありません。相続人名義の口座に移管して、そのまま保有を続けることも可能です。

Q. NISA口座の株式も相続の対象になりますか?

NISA口座の株式も相続財産として相続税の課税対象になります。ただし、被相続人のNISA口座をそのまま相続人が引き継ぐことはできず、相続人の課税口座(特定口座など)に移管されるのが原則です。

まとめ

上場株式を相続する際は、亡くなった日を基準とした複数の価格のうち最も低いもので相続税評価額を計算します。相続した株式を売却する際の取得費は、被相続人の取得費を引き継ぐのが原則で、分からない場合は概算取得費を用いることになります。相続税の取得費加算の特例を活用できる場合もあるため、売却を検討する際は早めに税理士へ相談することをおすすめします。

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