電子帳簿保存法の「優良な電子帳簿」とは?過少申告加算税が軽減される仕組み

スポンサーリンク

電子帳簿保存法には、単に帳簿を電子データで保存できるというだけでなく、一定の要件を満たす「優良な電子帳簿」を保存している場合に、税務調査で申告漏れが見つかった際のペナルティが軽くなるという優遇措置があります。この記事では、優良な電子帳簿の仕組みと、過少申告加算税が軽減される制度について解説します。

スポンサーリンク

優良な電子帳簿とはどのような仕組みか

電子帳簿保存法では、仕訳帳や総勘定元帳などの帳簿を、訂正・削除の履歴が残る、帳簿間の記録が相互に関連していることを確認できる、検索機能を確保しているといった一定の要件(優良な電子帳簿の要件)を満たしたうえで電子データとして保存し、あらかじめ税務署にその旨の届出書を提出している場合に、通常よりも有利な取り扱いを受けられる制度が設けられています。

過少申告加算税が軽減される仕組み

確定申告の内容に誤りがあり、後から修正申告や税務署による更正を受けた場合、通常は「過少申告加算税」というペナルティが課されます。優良な電子帳簿の要件を満たし、事前に届出書を提出している事業者については、この過少申告加算税が通常の10%から5%に軽減される措置が設けられています。

区分過少申告加算税の割合
通常の場合10%(一定の金額を超える部分は15%)
優良な電子帳簿の要件を満たす場合5%(軽減後)

軽減措置を受けるための手続き

この軽減措置の適用を受けるには、対象となる帳簿を優良な電子帳簿の要件に沿って作成・保存するだけでなく、その旨を記載した届出書をあらかじめ所轄の税務署長に提出しておく必要があります。対象となる帳簿は、仕訳帳、総勘定元帳のほか、その他必要な帳簿として電子帳簿保存法の取扱通達で定められた範囲の帳簿です。すでに紙の帳簿で運用している場合、優良な電子帳簿の要件を満たすシステムへの移行や、届出書の提出が新たに必要になる点に注意しましょう。

導入を検討する際のポイント

優良な電子帳簿の要件を満たすには、会計ソフトの機能や社内の記帳ルールを一定水準に整える必要があり、すぐに対応できない事業者もいます。まずは自社の会計ソフトが優良な電子帳簿の要件に対応しているかを確認し、対応している場合は、税務調査のリスクに備える意味でも、届出書の提出を検討する価値があります。

Q. すべての事業者が優良な電子帳簿の軽減措置を受けられますか?

A. いいえ。優良な電子帳簿の要件を満たす帳簿を保存し、事前に届出書を提出している事業者に限られます。要件を満たさない電子帳簿の保存だけでは軽減措置の対象になりません。

Q. 届出書はいつまでに提出すればよいですか?

A. 軽減措置の適用を受けようとする課税期間より前に届出書を提出しておく必要があります。具体的な提出時期は国税庁の最新の案内で確認してください。

Q. 青色申告特別控除にも関係がありますか?

A. はい。優良な電子帳簿の保存要件を満たすことは、青色申告特別控除の65万円控除の要件の一つ(電子帳簿保存またはe-Taxによる申告)としても位置づけられています。

優良な電子帳簿の要件を満たして届出書を提出しておくことで、万一の申告漏れの際に過少申告加算税が10%から5%に軽減されるメリットがあります。電子帳簿保存法全体の実務対応については、別記事「電子帳簿保存法の2026年時点の実務対応|猶予措置の活用と保存要件を解説」もあわせてご参照ください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました