がん保険・医療保険の給付金は非課税?確定申告での取り扱いを解説

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がん保険や医療保険から受け取る入院給付金、手術給付金、通院給付金などは、多くの場合で税金がかかりません。病気やけがによる経済的な負担を補うという給付金の性質上、非課税とされているためです。この非課税の考え方と、確定申告での取り扱いを整理します。

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身体の傷害に起因する給付金は非課税

契約者本人や配偶者、直系血族、生計を一にするその他の親族が受け取る、身体の傷害に基因して支払われる保険金・給付金は、所得税法上非課税とされています。入院給付金、手術給付金、通院給付金、がん診断給付金、先進医療給付金などは、この考え方にあてはまり非課税となります。

なぜ非課税とされているのか

こうした給付金は、病気やけがによって実際に生じた治療費や収入の減少といった経済的な負担を補う目的で支払われるものであり、利益を得る性質のものではないと考えられています。そのため、受け取った金額がそのまま所得として課税されることのないよう、非課税として整理されているのが基本的な考え方です。

死亡保険金は別の扱い

同じ保険契約でも、被保険者が死亡した際に支払われる死亡保険金は、この非課税規定の対象ではなく、契約形態に応じて相続税・所得税・贈与税のいずれかの課税対象になります。入院給付金等とは扱いが異なる点に注意が必要です。

死亡保険金の課税関係は、保険料を負担していた人、被保険者、保険金受取人がそれぞれ誰であるかによって決まります。契約者と被保険者が同一人であれば相続税、契約者と受取人が同一人であれば所得税、契約者・被保険者・受取人がすべて異なる場合は贈与税の対象になるのが基本的な整理です。入院給付金等の非課税とは考え方の枠組みが異なるため、混同しないよう注意が必要です。

医療費控除を計算する際は差し引く必要がある

給付金自体には税金がかかりませんが、確定申告で医療費控除を計算する際には注意が必要です。医療費控除の対象となる支払った医療費の金額からは、その医療費を補填する目的で受け取った入院給付金等の金額を差し引く必要があります。給付金を受け取った金額分だけ、医療費控除の対象額が少なくなる仕組みです。

差し引く対象となる給付金の範囲

差し引く必要があるのは、その医療費を補填する性質を持つ給付金に限られます。たとえば入院に伴って支払った医療費に対応する入院給付金は差し引きの対象になりますが、治療の有無にかかわらず診断が確定した時点で一時金として受け取るがん診断給付金のように、特定の医療費と直接ひもづかない給付金については、差し引きの対象とならない場合があります。給付金の性質によって取り扱いが分かれるため、確定申告の際には保険会社から届く支払明細等で内容を確認することが望まれます。

給付金の請求手続きの流れ

入院給付金や手術給付金を請求する際は、一般的に、保険会社に連絡して請求書類一式を取り寄せ、入院・手術の内容を証明する診断書等とあわせて提出する流れになります。診断書の取得には医療機関への依頼と発行費用がかかることが多いため、請求できる給付金の見込み額と、診断書取得にかかる費用や手間を踏まえて、請求するかどうかを判断するとよいでしょう。

請求時にあわせて確認したいこと

同じ入院について、複数の特約(入院給付金、手術給付金、先進医療特約など)から給付を受けられる場合があります。保険証券や契約のしおりを確認し、該当する可能性のある給付金を漏れなく請求できているかを、請求前にチェックしておくことが望まれます。

よくある質問

Q. 給付金が支払った医療費よりも多かった場合、確定申告は必要か。

給付金を差し引いた結果、医療費控除の対象額がマイナスになったとしても、その給付金自体が非課税である以上、そのことだけを理由に確定申告が必要になるわけではありません。他の所得や控除の状況によって申告の要否が決まります。

Q. 給付金の受取人が家族(配偶者)の場合も非課税か。

受取人が契約者本人でなくても、配偶者や直系血族、生計を一にする親族であれば、身体の傷害に基因する給付金は同様に非課税として扱われます。誰が保険料を負担していたかにかかわらず、受取人がこの範囲に含まれるかどうかがポイントになります。

Q. 医療費控除の申告書には、受け取った給付金をどのように記載すればよいか。

医療費控除の明細書には、支払った医療費の総額とあわせて、その医療費を補填する保険金等の金額を記入する欄が設けられています。入院給付金等を受け取っている場合は、対応する医療費の項目にその金額を記載し、差し引き後の金額をもとに控除額を計算します。

確定申告以外の場面での取り扱い

入院給付金等が非課税であることは、確定申告における所得計算に影響しないだけでなく、家計の見通しを立てるうえでも重要な前提になります。療養中の収入減少を補う目的で受け取る給付金であるため、実質的な手取り額として生活費の計画に組み込みやすい点も、この非課税という扱いの意義の一つといえます。

保険料を支払った人が異なる場合の考え方

入院給付金等の非課税は、契約者本人だけでなく、配偶者や直系血族、生計を一にする親族が受け取る場合にも適用されますが、保険料を誰が負担していたかによって、受け取った給付金の位置づけが変わるわけではありません。あくまで「誰が受け取るか」「どのような性質の給付金か」がポイントとなる点を理解しておくと、家族間で契約者と受取人が異なるケースでも判断がしやすくなります。

まとめ

がん保険・医療保険の入院給付金や手術給付金は、身体の傷害に基因するものとして原則非課税です。ただし医療費控除を計算する際には、受け取った給付金の額を差し引く必要がある点を押さえておきましょう。給付金の性質によって差し引きの対象になるかどうかが異なるため、確定申告の前に保険会社からの明細をよく確認しておくことが大切です。不明な点があれば、税務署や税理士に相談しながら申告を進めるとよいでしょう。

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