ChatGPT PlusやGeminiの有料プランなど、生成AIツールの月額利用料を業務に活用する個人事業主や企業が増えています。「AIの利用料は経費にできるのか」「勘定科目は何にすればよいのか」という疑問を持つ方に向けて、この記事では業務利用の場合の経費計上の考え方と、勘定科目・仕訳のポイントを解説します。
生成AIの利用料は経費にできるのか
業務のために利用している生成AIツールの月額利用料は、事業の遂行上必要な支出として経費に計上できます。文書作成やリサーチ、プログラミング補助など、業務での利用実態があることが前提です。プライベートでの利用と混在している場合は、業務利用分とプライベート利用分を合理的な基準で按分する必要があります。
勘定科目の考え方
生成AIツールの利用料をどの勘定科目に計上するかについて、法令で一律に定められた決まりはなく、事業内容や会計方針に応じていくつかの科目が使われています。
| 勘定科目の例 | 考え方 |
| 通信費 | インターネットを通じて利用するサービスとして計上する考え方 |
| 新聞図書費 | 情報収集・調査のためのツールとして計上する考え方 |
| 支払手数料 | サービス利用に対する手数料として計上する考え方 |
| 消耗品費 | 少額なソフトウェア利用料として計上する考え方(10万円未満が目安) |
いずれの科目を選んでも税務上大きな問題になることは少ないとされていますが、一度採用した勘定科目は、毎期継続して同じ基準で使用することが会計処理の一貫性の観点から望ましいとされています。
仕訳の考え方
例えば月額3,000円のChatGPT Plusをクレジットカードで支払い、通信費として計上する場合、「通信費 3,000円/未払金(またはクレジットカード)3,000円」といった形で仕訳を行います。事業とプライベートの両方で利用している場合は、業務利用の割合(例えば60%)を見積もり、その割合分のみを経費として計上する家事按分の処理が必要です。
インボイス制度・消費税の取り扱いに関する注意点
海外のAI事業者が提供するサービスの場合、日本の消費税の課税事業者として登録されていないケースもあり、適格請求書(インボイス)が発行されない場合があります。簡易課税制度や2割特例を適用している事業者への影響は限定的ですが、原則課税で仕入税額控除を行う事業者は、領収書やクレジットカードの利用明細の保存状況とあわせて、顧問税理士に取り扱いを確認しておくと安心です。
Q. 個人事業主が生成AIを趣味と仕事の両方で使っている場合はどうすればよいですか?
A. 業務利用分とプライベート利用分を、利用実態に応じた合理的な基準で按分し、業務利用分のみを経費に計上します。
Q. 勘定科目を毎年変えても問題ありませんか?
A. 税務上、直ちに問題になるわけではありませんが、会計処理の一貫性の観点から、一度決めた勘定科目は継続して使用することが望ましいとされています。
Q. 年間の利用料が高額になる場合、資産計上が必要になりますか?
A. 月額課金のサブスクリプション型サービスは、通常は都度の費用として計上され、資産計上の対象にはならないと考えられます。ただし高額な年間一括契約など個別の状況によって取り扱いが変わる可能性があるため、迷う場合は税理士に確認することをおすすめします。
生成AIツールの利用料は、業務での利用実態があれば経費として計上できます。勘定科目は通信費・新聞図書費・支払手数料・消耗品費など複数の選択肢がありますが、一度決めた科目を継続して使用すること、プライベート利用分は按分することがポイントです。判断に迷う場合は、顧問税理士に確認しながら処理を進めましょう。

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