帳簿書類の保存期間とは?7年間保存の考え方と欠損金がある場合の特則

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「もう何年も前の帳簿だから、そろそろ処分してもいいだろう」と考えて書類を廃棄する前に、保存期間を正しく確認しているでしょうか。帳簿書類の保存期間は、単純に「7年間」とだけ覚えていると、思わぬ落とし穴にはまることがあります。

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帳簿書類の保存期間の原則

法人は、帳簿および取引に関して作成・受領した請求書、領収書、契約書などの書類について、その事業年度の確定申告書の提出期限の翌日から7年間、保存しなければなりません。これは法人税法上の原則的な保存期間であり、多くの会社にとって基本となる年数です。

欠損金がある場合は10年間

平成30年4月1日以後に開始する事業年度において欠損金(赤字)が生じた場合、その事業年度の帳簿書類の保存期間は、7年間ではなく10年間に延長されます。これは、青色欠損金の繰越控除の期間が最長10年間とされていることに対応した措置です。赤字の事業年度があった会社は、その年度の帳簿書類を通常より長く保管しておく必要がある点に注意しましょう。

保存期間の考え方の整理

ケース保存期間起算点
通常の事業年度(黒字)7年間確定申告書の提出期限の翌日
欠損金が生じた事業年度(平成30年4月1日以後開始)10年間確定申告書の提出期限の翌日
消費税の帳簿・請求書等(仕入税額控除の要件)7年間課税期間の末日の翌日から2か月を経過した日

保存期間の起算点にも注意が必要です。事業年度の末日ではなく、確定申告書の提出期限の翌日から数える点や、消費税に関する帳簿・請求書等については起算点の考え方がやや異なる点など、細かい違いがあります。決算資料を整理する際は、単に「何年前のものか」だけでなく、どの年度の欠損金の有無を確認したうえで廃棄の判断をすることが望まれます。

よくある質問

Q. 電子データで保存している帳簿書類も、同じ保存期間が適用されるのか。

A. 電子帳簿保存法にもとづき電子データで保存している場合も、保存期間の考え方自体は書面の場合と同様です(7年間、欠損金が生じた事業年度は10年間)。

Q. すでに廃棄してしまった帳簿書類が、後から欠損金の存在を証明するために必要になったらどうなるか。

A. 欠損金の繰越控除を受けるには、その欠損金が生じた事業年度の帳簿書類の保存が要件とされているため、廃棄済みの場合は繰越控除が認められない可能性があります。保存期間の管理は特に慎重に行う必要があります。

Q. 個人事業主の帳簿書類の保存期間も同じか。

A. 青色申告を行う個人事業主の帳簿書類の保存期間は、原則として7年間(一部の書類は5年間)とされており、法人とは異なる部分もあるため、税理士に確認することをおすすめします。

書類の廃棄タイミングの実務

実務では、決算期ごとに保存期間の一覧表(いつの事業年度の書類が、いつまで保存が必要か)を作成しておくと、廃棄のタイミングを判断しやすくなります。特に、欠損金が生じた事業年度がある場合は、その年度だけ保存期間が異なる(10年間)ため、通常の7年サイクルで一律に廃棄してしまわないよう、一覧表に明記しておくことが望まれます。

まとめ

帳簿書類の保存期間は、原則7年間ですが、欠損金が生じた事業年度は10年間になる点を見落とさないようにしましょう。電子データでの保存を検討する場合は、別記事「電子帳簿保存法における訂正削除履歴、システム選定のチェックポイント」もあわせてご確認ください。

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