生成AIとRPAの違いとは?経理業務の自動化における使い分け方

スポンサーリンク

経理業務のDXを検討する中で、「生成AI」と「RPA」という2つの言葉を混同してしまう方は少なくありません。どちらも業務効率化に役立つ技術ですが、得意とする領域はまったく異なります。

スポンサーリンク

RPAとは何か

RPA(Robotic Process Automation)は、あらかじめ設定された手順にしたがって、パソコン上の定型作業(データ入力、システム間の転記、決まったフォーマットのファイル作成等)を自動的に繰り返し実行するソフトウェアです。「毎月同じ手順で行う定型作業」を、人に代わって正確かつ高速に処理することを得意としています。

生成AIとRPAの違い

項目RPA生成AI
得意なこと決められた手順の定型作業の自動実行文章の作成・要約、非定型な内容の理解・整理
判断力基本的に事前に設定したルールの範囲でのみ動作状況に応じた柔軟な文章生成・提案が可能(ただし誤りもありうる)
経理業務での例会計システムへの仕訳データの自動転記、請求書番号の突き合わせ請求書の内容要約、問い合わせメールの下書き作成、規程文書のたたき台作成

RPAは「決まった手順を寸分違わず繰り返す」ことに強みがあり、生成AIは「非定型な内容を柔軟に処理する」ことに強みがあります。例えば、毎月決まったフォーマットの請求書データを会計システムに転記する作業はRPAに向いていますが、取引先ごとに書式が異なる請求書の内容を読み取って要約するような作業には、生成AI(あるいはAI-OCRと呼ばれる技術)が適しています。

AI-OCRとの関係

請求書や領収書の画像・PDFから文字情報を読み取る「AI-OCR」は、生成AIとは異なる技術ですが、近年は生成AIの技術と組み合わせて、読み取った内容をより柔軟に解釈・分類する仕組みも登場しています。会計事務所のAI-OCR活用については既存記事でも取り上げていますが、RPA・AI-OCR・生成AIはそれぞれ異なる技術であり、経理業務の自動化を検討する際は、どの技術がどの作業に向いているかを整理して導入することが重要です。

よくある質問

Q. RPAと生成AIは、どちらか一方だけ導入すればよいのか。

A. 業務内容によって適した技術が異なるため、定型作業にはRPA、非定型な文章処理には生成AIというように、組み合わせて活用する企業が増えています。

Q. 生成AIだけでRPAのような定型作業の自動化はできないのか。

A. 一部の生成AIサービスは、システム操作を自動化する「AIエージェント」機能を提供していますが、大量の定型処理を安定して高速に繰り返す用途では、従来型のRPAの方が実績・信頼性の面で優れている場合が多いとされています。

Q. 中小企業がRPA・生成AIを導入する際、どちらを先に検討すべきか。

A. まずは自社の業務で「時間がかかっている定型作業」と「判断や文章作成に時間がかかっている非定型作業」のどちらが多いかを洗い出し、優先度の高い課題に合った技術から検討するのが現実的です。

経理DXを進める際の考え方

経理業務の自動化を検討する際は、「この作業は毎回同じ手順で行っているか(RPA向き)」「この作業は内容ごとに柔軟な判断・文章作成が必要か(生成AI向き)」という観点で業務を棚卸しすることが出発点になります。両方の技術を適材適所で組み合わせることで、経理担当者はより付加価値の高い業務に時間を割けるようになります。

まとめ

生成AIとRPAは、それぞれ得意とする領域が異なるため、経理業務の自動化では両者を対立させるのではなく、定型作業と非定型作業に応じて使い分けることが効果的です。AI-OCRを活用した経理業務自動化の実際については、既存記事「会計事務所のAI-OCRによる経理業務自動化、できることと精度の限界」もあわせてご確認ください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました