令和8年分(2026年)年末調整はどう変わる?基礎控除引き上げと新様式をわかりやすく解説

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毎年12月に行われる年末調整は、その年の税制改正の内容を反映して細かく様式や計算方法が変わります。令和8年分(2026年分)の年末調整でも、令和8年度税制改正により、基礎控除や給与所得控除などに関する見直しが予定されています。国税庁は令和8年6月30日付で、令和8年分の年末調整のための各種様式を公表しました。

この記事では、経理担当者や給与所得者の方に向けて、令和8年分の年末調整で押さえておきたい変更点の概要を整理します。なお、税制改正の詳細な適用要件や金額は、今後国税庁から公表される通達や解説によって確定・修正される場合があります。実務での最終判断は、必ず国税庁の公式情報や税理士等の専門家にご確認ください。

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令和8年度税制改正の背景

令和8年度税制改正では、いわゆる「年収の壁」への対応として、所得税の課税最低限を引き上げる見直しが行われました。具体的には、基礎控除や給与所得控除の最低保障額を引き上げることで、給与収入ベースで178万円程度までは所得税がかからない水準を目指す改正とされています。この改正は、パート・アルバイトで働く方が就業調整(年収を一定額以下に抑える働き方)をしなくても済むようにすることを目的のひとつとしています。

基礎控除の引き上げ

基礎控除は、合計所得金額が一定以下のすべての納税者に適用される控除です。令和8年度税制改正では、合計所得金額2,350万円以下の個人について、基礎控除額を4万円程度引き上げる見直しが行われるとされています。基礎控除額は所得水準に応じて段階的に定められているため、実際の控除額は個々の所得金額によって異なります。年末調整の際に配布される「基礎控除申告書」の記載内容や控除額の計算表も、この改正を反映した新しい様式に変更されています。

給与所得控除の最低保障額引き上げ

給与所得控除は、給与収入から一定額を差し引いて給与所得を算出するための控除です。今回の改正では、給与所得控除の最低保障額が65万円から69万円程度に引き上げられる見直しが行われるとされています。基礎控除の引き上げとあわせることで、給与収入ベースでの課税最低限が引き上げられる仕組みです。

扶養親族等の所得要件の緩和

扶養控除や配偶者控除などの対象となる扶養親族・配偶者については、その人自身の所得金額に上限があります。令和8年度税制改正では、この所得要件についても緩和され、「合計所得金額62万円以下(給与収入のみの場合は136万円以下)」といった水準に見直される見込みです。これにより、これまで扶養の範囲内で働くために年収を抑えていた家族が、より柔軟に働けるようになることが期待されています。

扶養控除等申告書などの様式変更

これらの改正を反映し、年末調整で使用する各種申告書の様式も変更されます。具体的には、「給与所得者の基礎控除申告書 兼 給与所得者の配偶者控除等申告書 兼 給与所得者の特定親族特別控除申告書 兼 所得金額調整控除申告書」といった様式について、控除額の計算表や判定欄の金額が、改正後の内容に修正されています。企業の経理担当者は、令和8年分の年末調整にあたり、必ず最新の様式を使用する必要があります。旧様式のまま従業員に配布してしまうと、控除額の計算誤りにつながる可能性があるため注意が必要です。

令和8年分の年末調整で「定額減税」はない点にも留意

令和6年分の年末調整では、定額減税に関する事務が話題となりましたが、令和8年分の年末調整では定額減税は実施されない見込みです。過去の年に定額減税事務を経験した担当者は、令和8年分では同様の事務が不要である一方、基礎控除等の見直しという別の対応が必要になる点を混同しないよう注意しましょう。

適用時期の確認ポイント

国税庁の案内によれば、2026年11月までの源泉徴収事務についてはこれまでどおりで、2026年12月以後の源泉徴収事務、つまり令和8年分の年末調整から今回の改正内容が適用される見込みとされています。月々の給与計算ソフトのアップデート時期や、年末調整システムの対応状況についても、早めにベンダーへ確認しておくと安心です。

経理担当者が今から準備しておきたいこと

年末調整の実務を担当する方は、まず自社で利用している給与計算・年末調整システムが令和8年分の様式・税制改正内容に対応しているかを確認しましょう。あわせて、従業員に配布する扶養控除等申告書などについても、新様式を早めに準備し、記載方法の変更点を社内周知しておくことが望まれます。特に、配偶者や親族の所得要件が変わることで、これまで控除の対象外だった家族が新たに対象となるケースも考えられるため、従業員向けの説明資料を用意しておくと年末調整業務がスムーズに進みます。

まとめ

令和8年分(2026年分)の年末調整では、基礎控除や給与所得控除の引き上げ、扶養親族等の所得要件の緩和など、令和8年度税制改正を反映した変更が予定されています。あわせて各種申告書の様式も変更されるため、経理担当者は最新の様式を使用し、従業員への周知を早めに行うことが大切です。控除額や適用要件の詳細は、国税庁が公表する最新の情報を随時確認しながら、実務対応を進めていきましょう。

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