消費税の課税事業者選択届出書、いつまでに提出すればよいか

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免税事業者が「あえて課税事業者になる」ための手続きである消費税課税事業者選択届出書は、インボイス制度が始まってから、経理担当者にとってより身近な書類になりました。提出のタイミングを誤ると、思わぬ課税期間まで免税事業者のままになってしまうため、期限の考え方を正確に理解しておく必要があります。

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消費税課税事業者選択届出書とは

基準期間(原則として2期前)の課税売上高が1,000万円以下などの要件を満たす事業者は、原則として消費税の納税義務が免除される「免税事業者」になります。しかし、免税事業者のままだと、インボイス(適格請求書)を発行できないなど、取引先との関係で不利になる場合があります。そこで、あえて課税事業者になることを選択するために提出するのが、消費税課税事業者選択届出書です。

提出期限の原則

原則として、課税事業者になろうとする課税期間の初日の前日までに、消費税課税事業者選択届出書を提出する必要があります。例えば、3月決算法人が来期(4月1日開始)から課税事業者になりたい場合は、今期の3月31日までに提出しなければなりません。事業年度が始まってから慌てて提出しても、その期からは間に合わない点に注意が必要です。

原則2年間は継続適用

ポイント内容
継続適用期間課税事業者選択届出書の効力が生じた課税期間の初日から2年間は、原則として免税事業者に戻れない
調整対象固定資産等を取得した場合一定の場合はさらに長期間、簡易課税制度の選択などに制限がかかることがある
インボイス発行事業者の登録との関係インボイス発行事業者の登録を受ける場合、経過措置により届出書の提出が不要なケースもある

インボイス発行事業者登録との関係

インボイス制度導入にあわせた経過措置により、免税事業者が令和5年10月1日から一定期間内にインボイス発行事業者の登録を受ける場合は、課税事業者選択届出書を提出しなくても、登録日から課税事業者になれる特例が設けられていました。この経過措置の適用状況は事業者の登録時期によって異なるため、これからインボイス発行事業者としての登録を検討する場合は、現時点でどの手続きが必要かを税理士に確認することが重要です。

よくある質問

Q. 課税事業者選択届出書を提出した後、事業を廃止する場合はどうすればよいか。

A. 事業を廃止する場合は、事業廃止届出書を提出することで、課税事業者選択届出書の効力を失わせることができます。

Q. 一度課税事業者を選択すると、二度と免税事業者に戻れないのか。

A. 原則として2年間は継続適用となりますが、その後は消費税課税事業者選択不適用届出書を提出することで、免税事業者に戻ることができます(ただし一定の制限がある場合があります)。

Q. 提出期限を過ぎてしまった場合、救済措置はあるか。

A. 災害などのやむを得ない事情がある場合を除き、原則として提出期限後の届出は、その課税期間からの適用は認められません。早めの検討・提出が重要です。

簡易課税制度選択届出書との関係

課税事業者を選択したあと、基準期間の課税売上高が5,000万円以下であれば、仕入税額控除の計算を簡略化できる簡易課税制度を選択することもできます。簡易課税制度を利用したい場合は、別途「消費税簡易課税制度選択届出書」を、適用を受けようとする課税期間の初日の前日までに提出する必要があります。課税事業者選択届出書と簡易課税制度選択届出書は別の書類であるため、両方の提出が必要な場合は、提出漏れがないよう注意しましょう。どちらの制度を選ぶかによって納税額が変わる可能性があるため、事前に試算しておくことをおすすめします。

まとめ

消費税課税事業者選択届出書は、提出のタイミングを誤ると希望する時期から課税事業者になれないため、事前の準備が欠かせません。消費税の税額計算方法については、別記事「消費税の積上げ計算と割戻し計算はどちらが有利か」もあわせてご確認ください。

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