経費精算システム導入とインボイス対応、電子帳簿保存法との関係で押さえるべき点

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紙のレシートを台紙に貼り付けて提出する経費精算から、システムでの経費精算に切り替える会社が増えています。ただし、システムを導入すればそれだけでインボイス制度・電子帳簿保存法への対応が完了するわけではなく、確認すべきポイントがあります。

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経費精算システム導入のメリット

経費精算システムを導入すると、従業員はスマートフォンでレシートを撮影するだけで申請でき、承認者も外出先から承認作業ができるようになります。経理担当者にとっても、入力作業の削減や、仕訳データの会計システムへの自動連携といったメリットがあります。

インボイス制度への対応で確認すべき点

確認項目内容
登録番号の自動読み取り・チェック機能レシート・請求書のOCR読み取りで登録番号を自動抽出できるか
税率区分の自動判定軽減税率対象品目とそれ以外を自動で区分できるか
公共交通機関特例・少額特例への対応金額基準にあわせて帳簿のみの保存で処理する取引を区別できるか

電子帳簿保存法への対応で確認すべき点

スマートフォンで撮影したレシート画像を電子データとして保存する場合、電子帳簿保存法のスキャナ保存制度の要件(一定の解像度、タイムスタンプまたは訂正削除の履歴が残るシステムの利用など)を満たす必要があります。また、経費精算システムを通じて受け取った電子データの請求書・領収書(メール添付やダウンロードによるもの)は電子取引に該当するため、検索要件を満たした形で保存できる機能があるかも確認しておきましょう。

システム選定時の実務的な注意点

システムを導入する際は、自社の勘定科目や部門コードとの連携、既存の会計システムとのデータ連携形式(仕訳データの出力形式)、承認フローの柔軟性なども確認しておく必要があります。多機能なシステムほど便利に見えますが、実際の運用に不要な機能が多いと、かえって従業員の入力の手間が増えることもあるため、自社の業務フローに合ったシステムを選ぶことが大切です。

よくある質問

Q. 経費精算システムを導入すれば、紙のレシートは破棄してよいのか。

A. スキャナ保存制度の要件を満たす形でデータ保存していれば、一定の期間経過後に紙原本を廃棄できる場合があります。ただし、要件を満たしていることを確認したうえで運用する必要があります。

Q. 経費精算システムのデータはどのくらいの期間保存すればよいか。

A. 法人税法上、帳簿書類の保存期間は原則7年間(欠損金がある場合はより長期)とされています。システム側の保存期間の設定も、この期間に対応しているか確認しましょう。

Q. 小規模な会社でも経費精算システムを導入するメリットはあるか。

A. 従業員数が少なくても、インボイス・電帳法対応の事務負担を軽減できる点や、承認フローの可視化といったメリットがあります。費用対効果を踏まえて検討するとよいでしょう。

運用定着のためのポイント

システムを導入しても、従業員が使い方に慣れず、結局紙の申請書と併用してしまうケースは少なくありません。導入時には、操作マニュアルの整備だけでなく、実際の申請画面を使った説明会や、よくある操作ミスをまとめたFAQを用意しておくと定着が早まります。また、経理部門から見て、申請内容の不備(インボイスの添付漏れなど)が多い場合は、システム上で必須項目として設定する、承認前に自動チェックをかけるといった工夫により、差し戻しの手間を減らすことができます。

まとめ

経費精算システムの導入にあたっては、インボイス制度・電子帳簿保存法それぞれの要件を満たせる機能を備えているかを確認することが欠かせません。電子取引データの保存要件については、別記事「電子取引データの保存要件とは?検索要件とファイル名の付け方の実務」もあわせてご確認ください。

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