行政書士試験の受験者数・合格率の推移まとめ|近年の難易度変化を解説

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行政書士試験は、法律系国家資格の入門として社会人にも人気の高い試験です。行政書士試験研究センターが公表している直近5年分(令和3年度〜令和7年度)のデータを見ると、合格率は11%台から14%台へと上昇傾向にあります。本稿では、公式発表をもとにした受験者数・合格率の推移と、合格率が上昇している背景として考えられる要因、これから受験を検討する人が押さえておきたいポイントを整理します。

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行政書士試験の受験者数・合格率の推移(令和3年度〜令和7年度)

一般財団法人行政書士試験研究センターが公表している試験結果の推移表によると、直近5年間の受験申込者数・受験者数・合格者数・合格率は以下の通りです。

年度受験申込者数受験者数合格者数合格率
令和3年度61,869人47,870人5,353人11.18%
令和4年度60,479人47,850人5,802人12.13%
令和5年度59,460人46,991人6,571人13.98%
令和6年度59,832人47,785人6,165人12.90%
令和7年度63,845人50,163人7,292人14.54%

このデータは行政書士試験研究センターが公式サイトで公表している試験結果推移表に基づいています(確認日:2026年9月)。令和7年度が本稿執筆時点で確認できる最新のデータです。

データから読み取れる傾向

合格率は令和3年度以降おおむね上昇傾向

合格率は令和3年度の11.18%から令和7年度の14.54%まで、5年間でおよそ3.4ポイント上昇しています。令和6年度に一時12.90%へ下がった年もありますが、全体としては上昇基調にあると言えます。行政書士試験は合格基準点があらかじめ公表されている絶対評価に近い試験であり、受験生の得点状況によって合格率が変動しやすい特徴があります。

試験の出題形式

行政書士試験は、法令等科目・基礎知識等科目のいずれも択一式(5肢択一・多肢選択式)を中心に出題されるほか、法令等科目には40字程度で解答する記述式問題が3問含まれています。記述式は配点が大きく、部分点方式で採点されるため、択一式で基準点を超えていても、記述式の出来によって総得点が左右されやすい点も押さえておきたいポイントです。

受験申込者数は令和7年度に大きく増加

受験申込者数は令和3年度から令和6年度まで6万人前後で推移していましたが、令和7年度には63,845人まで増加しました。受験者数も50,163人と5年間で最多を記録しています。行政書士は独立開業やダブルライセンスの選択肢としても注目されており、こうした関心の広がりが申込者数の増加につながっている可能性があると考えられます。

難易度の実態と学習のポイント

受験資格が広く社会人にも挑戦しやすい

行政書士試験は年齢・学歴・国籍を問わず誰でも受験できる資格試験です。法律の学習経験がなくても挑戦できる間口の広さが、社会人受験生を含む幅広い層の受験者数につながっていると考えられます。ただし受験資格の間口が広い分、独学での学習が必要な範囲も広くなりやすく、計画的な学習スケジュールの管理がより重要になります。

3つの基準点をすべて満たす必要がある

行政書士試験の合格基準は、(1)法令等科目(244点満点)で一定の得点、(2)基礎知識等科目(56点満点、旧・一般知識等科目)で一定の得点、(3)総得点(300点満点)で一定の得点、という3つの基準をすべて満たす必要がある仕組みになっています。近年の例では、法令等科目で122点未満、基礎知識等科目で24点未満のいずれかに該当すると、総得点が高くても不合格(いわゆる足切り)となります。この基準点は年度によって見直される場合があるため、実際に受験する年度の行政書士試験研究センターの公式発表を必ず確認してください。

絶対評価だからこそ基準点の確認が重要

行政書士試験は、このように複数の基準点をあらかじめ公表したうえで合否を判定する絶対評価に近い試験です。相対評価の試験とは異なり、周囲の出来不出来にかかわらず基準点を超えれば合格できるため、模擬試験や過去問で基準点を安定して超える実力をつけることが学習の目標になります。行政書士からのステップアップとして、より難関の法律系資格に関心がある場合は、司法書士試験の受験者数・合格率の推移まとめ|難関国家資格の実態をデータで見るのデータも参考になります。

学習計画への活かし方

一般知識等科目(基礎知識)には足切りラインが設定されており、法令科目でどれだけ得点しても基礎知識で基準に届かなければ不合格となります。過去5年の合格率が上昇傾向にあるとはいえ、直近でも合格率は14%台にとどまるため、法令科目に偏った学習だけでなく、基礎知識科目にも一定の時間を配分した学習計画を立てることが重要です。

最新データを確認する際の注意点

行政書士試験は毎年11月に実施され、合格発表は例年翌年1月頃に行政書士試験研究センターから公表されます。本稿で紹介した数値は執筆時点(2026年9月)で確認できる令和7年度までのものであり、令和8年度以降の結果はまだ公表されていません。受験を検討する際は、行政書士試験研究センターの公式サイトで最新の受験者数・合格率・合格基準点を必ず確認してください。

よくある質問

Q. 行政書士試験の合格率は今後も上がり続けるのか。

行政書士試験研究センターが公表しているデータでは、令和3年度から令和7年度にかけて合格率はおおむね上昇していますが、令和6年度のように一時的に下がった年もあります。今後も上昇し続けると断定することはできず、複数年のデータで傾向を確認することが大切です。

Q. 行政書士試験の合格基準点は毎年同じか。

行政書士試験研究センターの公表資料によれば、法令等科目・一般知識等科目それぞれの基準点と、総得点の合格基準は試験ごとに公示されます。年度によって調整が行われる場合があるため、受験する年度の公式発表を必ず確認する必要があります。

Q. 受験者数が令和7年度に増えたのはなぜか。

行政書士試験研究センターの公表データでは受験者数の増加という事実は確認できますが、その具体的な理由についての公式な説明は見当たりません。資格への関心の高まりなど複数の要因が考えられますが、断定はできません。

Q. 基礎知識等科目(旧・一般知識等科目)の対策はどうすればよいか。

基礎知識等科目は法令科目に比べて出題範囲が広く対策が立てにくいとされていますが、行政書士試験研究センターの公表データにはこの科目の学習法についての情報は含まれていません。過去問で出題傾向を把握しつつ、基準点(近年の例では24点未満で不合格)を割らないことを最低限の目標として学習時間を配分することが大切です。

Q. 記述式問題の対策はどのように進めればよいか。

行政書士試験研究センターの公表データには記述式問題の具体的な採点基準までは示されていません。記述式は配点が大きく合否を左右しやすいとされているため、択一式の学習と並行して、条文の要件・効果を自分の言葉で40字程度にまとめる練習を早い段階から取り入れておくと安心です。

独学・通信講座・通学の選び方

行政書士試験研究センターの公表データには学習方法別の合格率は含まれていないため、独学と通信講座・通学のどちらが有利かを数値で断定することはできません。ただし、記述式問題の採点感覚をつかむには、第三者による添削を受けられる通信講座や通学講座が役立つという意見も多く、自分の学習スタイルと予算に応じて検討するとよいでしょう。

まとめ

行政書士試験は、直近5年間で合格率が11%台から14%台へとおおむね上昇し、受験者数も令和7年度に増加しました。絶対評価に近い試験である以上、周囲の状況にかかわらず基準点を超える実力を安定してつけることが合格への近道です。最新の公式データを確認しながら、法令科目と基礎知識科目のバランスを意識した学習計画を立てましょう。法律の学習が初めての社会人受験生は、まず民法・行政法という配点の大きい科目の基礎固めから始め、基礎知識科目を後回しにしすぎないよう学習時間を配分することが、3つの基準点をすべて満たすうえで有効な進め方と考えられます。

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