弁理士試験の受験者数・合格率の推移まとめ|短答・論文・口述それぞれのデータ

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弁理士試験は特許庁が実施する国家試験で、短答式筆記試験・論文式筆記試験・口述試験の3段階からなる選抜方式が特徴です。結論から言うと、令和7年度(2025年度)の最終合格率は6.4%(受験者3,183人、合格者205人)で、直近5年間は6.0%~6.4%の間で推移しています。この記事では特許庁が公表した公式統計をもとに、最終合格率の推移と、段階別のデータから見える難易度の実態を整理します。

弁理士試験も年齢・学歴・実務経験などによる受験資格の制限がなく、誰でも受験することができます。理系の専門知識を活かせる資格として、大学院生や企業の研究・開発職、知的財産部門の社会人など、幅広い層が挑戦している試験です。

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弁理士試験(最終合格)受験者数・合格率の推移

以下は特許庁が公表した弁理士試験の最終結果を基にした直近5年間の推移です。本稿執筆時点(2026年9月)で確認できる最新のデータは令和7年度分です。

年度受験者数合格者数合格率
令和3年度(2021)3,248人199人6.1%
令和4年度(2022)3,177人193人6.1%
令和5年度(2023)3,065人188人6.1%
令和6年度(2024)3,160人191人6.0%
令和7年度(2025)3,183人205人6.4%

段階別に見る合格率の違い(令和7年度)

弁理士試験は短答式筆記試験・論文式筆記試験(必須科目)・口述試験の3段階で構成されており、特許庁は各段階の受験者数・合格者数を個別に公表しています。令和7年度の段階別データは以下の通りです。

試験段階受験者数合格者数合格率
短答式筆記試験2,775人355人12.8%
論文式筆記試験(必須科目)715人205人28.7%
口述試験218人205人94.0%

最終合格率は6.4%と一見すると非常に低く見えますが、これは短答式・論文式・口述試験という3つの関門をすべて突破する必要があるためです。段階ごとの合格率を見ると、最初の関門である短答式が12.8%と最も低く、ここを突破できるかどうかが最終合格までの最大のハードルになっていることが分かります。逆に言えば、短答式さえ突破すれば、その後の論文式・口述試験を経て最終合格に至る道筋が見えやすくなるとも言えます。

データから読み取れる傾向

弁理士試験は例年5月に短答式筆記試験、6~7月に論文式筆記試験、10月頃に口述試験が実施される日程で行われています。令和7年度は5月18日に短答式、6月29日(必須科目)・7月27日(選択科目)に論文式、10月18・19日に口述試験が実施されました。試験日程は年度によって変わるため、受験を予定している人は特許庁が公表する最新の受験案内を確認してください。

最終合格率は6%台で安定しているが、段階ごとの負荷は異なる

直近5年間の最終合格率は6.0%~6.4%とほぼ横ばいですが、これは3段階それぞれの通過率が組み合わさった結果です。短答式は出題範囲が特許法・実用新案法・意匠法・商標法・条約・著作権法・不正競争防止法と幅広く、まずこの短答式を突破することが最初の大きな山場になります。一方で論文式・口述試験まで進んだ受験者については、口述試験の合格率が9割を超える水準にあることから、論文式に合格した時点で最終合格にかなり近づいていると見ることができます。つまり弁理士試験は、短答式で大きくふるいにかけられ、そこを突破した受験者の間で論文式による選抜が行われ、口述試験は最終確認に近い位置づけになっていると整理できます。

複数年にわたる受験を前提とした試験制度

特許庁の制度案内によると、短答式筆記試験に合格すると、合格発表の日から2年間は短答式試験が免除されます。また論文式筆記試験のうち必須科目に合格した場合も2年間の免除があり、選択科目に合格した場合は永続的に免除される仕組みになっています。このように、弁理士試験はそもそも1年で全段階に合格することだけを前提とした制度設計ではなく、免除制度を活用しながら複数年かけて最終合格を目指す受験者が一定数いる試験だと考えられます。

同じく複数段階の試験で構成される国家資格としては、公認会計士試験の受験者数・合格率の推移まとめ|短答式・論文式のデータで見る難易度も知られており、段階別の通過率を踏まえた学習計画の立て方という点で共通する部分があります。

これから受験する人へのアドバイス

弁理士試験の学習計画を立てる際は、最終合格率6%台という数字だけでなく、短答式・論文式・口述試験それぞれの通過率を分けて確認することが重要です。特に短答式の合格率が1割程度にとどまっている点を踏まえると、まずは短答式を安定して突破できる知識・演習量を確保し、短答式合格後の2年間の免除期間を活用して論文式対策に集中する、という複数年計画も現実的な選択肢になります。理系のバックグラウンドを持つ社会人が働きながら挑戦するケースも多い試験であるため、限られた学習時間の中で、まず短答式に照準を絞るという優先順位の付け方が有効だと考えられます。

働きながら受験する社会人が意識したいポイント

弁理士試験は理工系のバックグラウンドを持つ社会人が、企業の知的財産部門でのキャリア形成などを目的に挑戦するケースが多い試験だとされています。短答式試験は特許法・実用新案法・意匠法・商標法という産業財産権4法に加え、条約、著作権法、不正競争防止法まで出題範囲が及ぶため、限られた学習時間の中では、配点の大きい産業財産権4法を優先して仕上げ、条約・著作権法・不正競争防止法は基本的な頻出論点に絞って対策するという時間配分が、効率的な学習につながると考えられます。論文式は必須科目(特許・実用新案、意匠、商標)に加えて選択科目があり、選択科目は一度合格すると永続的に免除される点も踏まえ、早い段階での対策を検討する価値があります。

以下は、弁理士試験の学習計画を立てる際に確認しておきたいポイントの一覧です。

確認ポイント内容
短答式の免除期間合格後2年間、短答式試験が免除される制度を学習計画に組み込む
論文必須科目の免除期間合格後2年間免除、選択科目は合格すると永続的に免除される
産業財産権4法の完成度特許・実用新案・意匠・商標を優先し、配点の大きい分野から固める
口述試験の準備合格率は高いが、条文知識を口頭で説明できる練習をしておく

よくある質問

Q. 弁理士試験の最終合格率が低いのはなぜか。

短答式・論文式・口述試験という3段階すべてを突破する必要があるためです。特に最初の関門である短答式筆記試験の合格率が1割程度と低く、この段階を通過できるかどうかが最終合格率を大きく左右しています。

Q. 短答式に合格すると翌年は短答式を受けなくてよいか。

特許庁の制度案内によれば、短答式筆記試験に合格すると、合格発表の日から2年間は短答式試験が免除されます。この免除期間を活用して論文式対策に集中する受験者も多いとされています。

Q. 口述試験は合格率が高いので対策をしなくてよいか。

令和7年度の口述試験の合格率は94.0%と高い水準ですが、これは論文式まで突破した受験者を対象とした数値であり、対策なしでよいという意味ではありません。口述試験は面接形式で法律の解釈や条文の趣旨を口頭で説明する力が問われるため、模擬面接などを通じて事前に練習しておくことが望ましいと考えられます。

まとめ

弁理士試験の最終合格率は直近5年間で6.0%~6.4%の範囲で安定していますが、その内訳を見ると短答式・論文式・口述試験で通過率が大きく異なり、特に短答式が最大の関門になっています。免除制度を踏まえた複数年計画も視野に入れながら、段階ごとのデータを確認して学習の優先順位を決めることが、合格への近道だと考えられます。試験日程・出願方法は年度によって変わることがあるため、受験を検討する際は特許庁が公表する最新の受験案内を必ず確認してください。

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