化学物質のリスクアセスメントが義務化、対象事業場と実施手順

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製造業や清掃業に限らず、事務所であっても洗浄剤や印刷関連の薬剤などを扱っていれば無関係とはいえないのが、化学物質のリスクアセスメントです。対象物質を扱う事業場では、ラベル表示やSDS(安全データシート)の交付とあわせて、リスクアセスメントの実施が義務付けられています。

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リスクアセスメントの対象となる化学物質

ラベル表示およびSDS(安全データシート)の交付が義務付けられている化学物質(通知対象物質)を製造し、または取り扱う事業場では、その物質についてリスクアセスメントを実施することが労働安全衛生法上義務付けられています。対象となる物質の数は法改正のたびに追加されており、自社が扱っている薬剤や洗浄剤が対象に含まれていないか、SDSの内容を確認しておく必要があります。

項目内容
実施義務の対象ラベル表示・SDS交付義務のある化学物質を製造・取扱う事業場
主な実施内容危険性・有害性の特定、リスクの見積もり、リスク低減措置の検討・実施
関連する選任義務一定規模以上の事業場では化学物質管理者の選任が必要

化学物質管理者の選任

リスクアセスメント対象物質を製造・取扱う事業場では、事業場ごとに化学物質管理者を選任することが義務付けられています。化学物質管理者には、リスクアセスメントの実施や記録の保存、労働者への周知などの役割が求められ、一定の要件を満たす者(事業場の実情に応じた専門的講習を修了した者など)から選任する必要があります。

実施手順の基本的な流れ

リスクアセスメントは、まずSDSなどをもとに対象物質による危険性・有害性を特定し、労働者がその物質にさらされる可能性や程度を見積もったうえで、リスクの大きさに応じて、代替物質への変更、換気設備の導入、保護具の使用といった低減措置を検討・実施する、という流れで進めます。実施結果は記録し、労働者に周知することも求められています。

よくある質問

Q. 少量の洗浄剤や事務用の薬品しか扱っていない事務所でも対象になるか。

A. 対象物質に該当する製品を取り扱っている場合、取扱量の多寡にかかわらず基本的にリスクアセスメントの実施義務があります。まずは使用している製品のSDSを確認し、対象物質が含まれているかどうかを確認することが第一歩です。

Q. リスクアセスメントは誰が実施すればよいのか。

A. 選任された化学物質管理者を中心に、事業場の実情に応じて実施します。専門的な知見が必要な場合は、外部の専門家や労働衛生コンサルタントの協力を得ることも選択肢です。

Q. リスクアセスメントの実施結果は、労働基準監督署へ届け出る必要があるか。

A. 通常のリスクアセスメントの実施結果自体を届け出る義務はありませんが、記録を作成し一定期間保存すること、労働者に周知することが求められます。健康障害が生じた場合など、一定のケースでは行政への報告が必要になることがあります。

まとめ

安全衛生管理体制の整備については、事業場の規模に応じた選任義務を正しく把握しておくことが出発点になります。産業医の選任義務についても、別記事「産業医の選任義務、「常時50人以上」の数え方と選任期限」もあわせてご確認ください。

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