毎月の社会保険料の納付を、金融機関の窓口に行って現金で支払っている会社は、今も少なくありません。しかし、社会保険料の納付方法には、口座振替やPay-easy(ペイジー)などのキャッシュレス納付の選択肢があり、活用することで納付の手間を大きく減らせます。
社会保険料の主な納付方法
社会保険料(健康保険・厚生年金保険料)の納付方法には、金融機関の窓口での現金納付のほか、口座振替、Pay-easy(ペイジーマークのあるATMやインターネットバンキングでの納付)などがあります。口座振替を利用すれば、毎月の納付期日に自動的に指定口座から引き落とされるため、納付忘れによる延滞金の発生リスクを減らせます。
各納付方法の比較
| 納付方法 | 特徴 |
| 金融機関窓口での現金納付 | 納入告知書を持参して都度支払う。担当者の手間が大きい |
| 口座振替 | 毎月自動的に引き落とされる。納付忘れの防止に有効 |
| Pay-easy(ペイジー) | ATMやインターネットバンキングから、納入告知書の番号を入力して納付 |
納付書(納入告知書)の電子化の動き
国税の納付書と同様に、社会保険料についても、キャッシュレス納付の普及にあわせて、書面の納入告知書に依存しない運用が広がっています。口座振替を利用している事業所では、毎月の納入告知書自体が送付されない、または確認用の通知に切り替わっている場合があります。自社がどの納付方法を利用しているかによって、書面が届くかどうかが変わるため、担当者が変わった際などに、現在の納付方法を確認しておくことが望まれます。
経理実務での注意点
口座振替を利用する場合、引き落とし日に指定口座の残高が不足していると、振替不能となり延滞金が発生する可能性があります。資金繰りの管理において、社会保険料の引き落とし予定日と金額をあらかじめ把握し、資金繰り表に組み込んでおくことが重要です。また、納付方法を変更する場合は、日本年金機構等への届出が必要になるため、変更を検討する際は早めに手続きを進めましょう。
よくある質問
Q. 口座振替の申込みはいつでもできるのか。
A. 口座振替の申込みには、金融機関での手続きが必要で、実際に振替が開始されるまでに一定の期間を要します。余裕を持って手続きすることをおすすめします。
Q. Pay-easyでの納付にはどのような番号が必要か。
A. 納入告知書に記載されている収納機関番号、納付番号、確認番号などを入力して納付します。
Q. 労働保険料の納付方法も社会保険料と同じか。
A. 労働保険料についても口座振替が利用できますが、社会保険料(健康保険・厚生年金保険)とは別の手続き・制度になるため、それぞれ個別に確認する必要があります。
資金繰り管理への組み込み方
口座振替を利用する場合、社会保険料の引き落とし額は、標準報酬月額の改定(定時決定・随時改定)や賞与の支給状況によって毎月変動します。資金繰り表を作成する際は、直近の給与計算データから概算の引き落とし額を見積もり、あらかじめ資金繰り表に反映させておくと、資金不足による振替不能を防ぎやすくなります。
まとめ
社会保険料のキャッシュレス納付を活用することで、納付忘れのリスクを減らし、経理担当者の事務負担を軽減できます。国税のキャッシュレス納付については、別記事「国税の納付書が届かない?送付廃止とキャッシュレス納付への切り替え実務」もあわせてご確認ください。

コメント